サイコロジカル 感想、レビュー あの「ぼく」が焦り、取り乱す

西尾維新「サイコロジカル」(戯言シリーズ第4弾)、感想、レビューです。 ページ数、上巻:331、下巻:304

「サイコロジカル」の画像検索結果

物語の面白さ:S

文章:S

キャラの魅力:S

雰囲気、世界観、設定:A

総評:S

あらすじ

「きみは玖渚友のことが本当は嫌いなんじゃないのかな?」

天才工学師・玖渚友のかつての「仲間」、兎吊木垓輔が囚われる謎めいた研究所―堕落三昧斜道卿壱郎研究施設。

友に引き連れられ、兎吊木を救出に向かう「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”の眼前に広げられる戦慄の“情景

しかしその「終わり」は、さらなる「始まり」の前触れに過ぎなかった―

感想

戯言シリーズ第4巻。今度は上下の2冊からなります。

今度の舞台は山奥の要塞みたいな研究所

西尾さんはけっこうこういう特殊な閉鎖空間とも言えるような場所を舞台にするのが得意なのかもしれません。まあ、作品において雰囲気とこ舞台設定が面白いってのはそれだけで相当魅力ですからむしろ望むところですが。

上巻から下巻への繋ぎは非常に上手かったです。

毎度のごとく、単に殺人事件発生というだけでなく、「ぼく」と玖渚ちゃんの関係に何か決定的とも言える何かが始まる予感を匂わせて終わるという。事件の真相と、歪とも言える2人の関係がこれからどうなるのか、そして一体いつ描かれるのか、「ぼくと玖渚ちゃんの過去」

とにかく続きを読むしかないって感じになりますし、下巻まで読んでみてやはり、今作は今までで最も「ぼく」と玖渚ちゃんの関係性について言及された作品だったと思います。それでもなお、まだまだ謎ではあるですけど。

前作はミステリーよりバトル風味が強かったと書きましたが、今作はバトルはほぼなくてまたミステリーな感じでした。

読み終わってつくづく「最初から最後まで騙された」って感じです。最後の最後までいかないと結局何がどういう事だったのかわからなかったです。

随所に散りばめられたキーワードとかを把握してよーく考えて読んだり、謎解き得意な人とかなら分かるのかも知れませんが、私の場合は最後の30ページぐらいの種明かしまで全然わかんなかったです。

確かに言われてみれば至る所に伏線は散りばめられていたように思えますが、今作では語り手である「ぼく」が基本取り乱し気味だったのでその影響もあるのかもしれません。

しかし、前作も死に方のエグさは中々のものがありましたが、今回は輪をかけて酷いです。もちろん文章だけですが、それでもグロくてちょっと気分悪くなるレベルでした。

キャラ

「ぼく」は相変わらずの若干読者を置いて行きがちな戯言を垂れ流してるし、何を考えているのか、何を望んでいるのか、掴めないキャラで。

玖渚ちゃんは「うにー」とか言ってる萌えキャラなんですが、今作では「ぼく」も驚く、「ぼく」が知らない「死線の蒼」としての顔?を見せてくれます。まあ、この子も「ぼく」に劣らず謎ではありますね。

しかしなんといっても、名前はちょろっと出てきましたが、ちゃんとした登場は初となる鈴無音々さん。この人は凄い良いキャラしてます。

女性で189センチという身長の持ち主で、「ぼく」のお隣さんで私的にお気に入りだった浅野みいこさんの友人。

説教好きで、直ぐに殴るこの人

別に不快って程でもないですし、そこが面白くもあるのですが、「ぼく」という訳の分からない思考の持ち主が主観で語り手なので、どうしても「あーもう、だからお前何なん!?」って割となっちゃうんですが、この人はその「何なん!?」って部分を的確に辛辣に気持ちが良いほどに直球で突っ込んで、気に入らないと殴るし、説教するんですね。

最強の請負人、哀川潤さんみたく、存在自体が力強くて見てて清々しいキャラです。違いはもう書いてますが、この人の説教は嫌味がなくて気持ちが良いくらいで、「ぼく」も鈴無音々さんに説教されるのは好きみたいです。

また、

「人間とは、美少女とアタシとそれ以外の三種類に類別できる。」

という清々しく素晴らしい持論をお持ちなところもほんとに素敵です。

喋り方も「〜だわよ。」「〜だわね。」っめ感じで面白いです。なんかHUNTER×HUNTERのビスケ思い出します。ビスケは主に「〜だわさ。」でしたが。

総評

さっきも書きましたが、今作は「ぼく」と玖渚ちゃんの関係性についてもっとも言及された作品で、「ぼく」の精神状態も変化が激しく、ちょっとビックリするような行動とかも見せてくれます

そんな戯言使いである「ぼく」の変化とか成長とも言えるような面白さ

また、事件の真相が読み解くミステリー的な面白さや相変わらずめっちゃ濃くて魅力的なキャラ。(今作ではとくに鈴無音々さんはピカイチ)

文句なしに面白く、続きを読みたいと思わせてくれます。

西尾維新「サイコロジカル」(戯言シリーズ)名言集です。 ぼく 名言 「およそ論理立てて物事を考え...
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コメント

  1. 突然のコメント、失礼いたします。はじめまして。
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    よろしくお願いいたします。

  2. bungakushounen より:

    コメントありがとうございます。

    まだ何とも言えませんが、考えておきます。